愛される響き、浜離宮朝日ホール

2018/12/14

愛される響き、浜離宮朝日ホールのイメージ画像

 銀座エリアから徒歩圏の築地に立地する浜離宮朝日ホールは「世界屈指」と評される美しい響きが特徴です。1992年の開館以来四半世紀以上にわたり、聴衆と演奏家の両方から愛されてきました。
 音楽ホールの座席数は552席と中型の大きさで、ピアノをはじめとする器楽のリサイタルや室内楽など、小編成のクラシック音楽に最適。国内外のトップ演奏家による公演が毎日のように開かれています。
 設計の段階から最高の音楽ホールをつくることが徹底的に目指されました。当時の設計担当者たちはウィーン、ザルツブルク、チューリヒなどの評価が高い同規模の九つのホールを音響調査したり、実寸の十分の一の大きさの模型を作って音響実験をしたりするなど、情熱と労力を注いだ記録が残っています。
 そうして実現した響きは、米国の音響学の権威レオ・ベラネク氏の調査で世界有数の美しさとの評価を得ているだけでなく、演奏家や聴衆にとって密度と純度の高い音楽体験の場をつくり出しています。
 当ホールの人気企画は、毎月恒例で開かれる「ランチタイム・コンサート」。午前11時30分開演、チケット代金2900円の手軽さで、国内外のトップ・アーティストの演奏がトークつきで堪能できるとあって、毎公演がほぼ完売となっています。さらに本格的な企画内容で午後1時30分開演の「アフタヌーン・コンサート」も好評です。このほか、世界的な著名アーティストの来日公演などもあり、見逃せません。
 浜離宮朝日ホールには音楽ホールのほかに、会議や講演などに適した「小ホール」もあります。ここでは落語会「朝日いつかは名人会」を数カ月に1回のペースで開催中。人気の真打ちと、気鋭の二ツ目の落語家がいきのいいネタを披露するほか、楽屋話も飛び出す落語家同士のトークタイムもあるユニークな構成です。


武内雄平(朝日ホール総支配人)